千葉県立四街道高等学校
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2021/01/29

【校長室だより 令和3年1月】

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【校長室だより 令和3年1月】
 
 今朝出勤途中、西の低い空に浮かぶ白銀の満月をしばし眺めながら、このひと月を振り返りました。
 2021年、令和3年の新学期は緊急事態宣言と共に始まりました。1月7日夕方、1月8日から2月7日までの1か月間の予定で、本県を含む1都3県に緊急事態宣言が再発出されました。13日には7府県が追加され、計11都府県がその対象となりました。
 県内では昨年末の12月31日に新規感染者数が252人と過去最多を更新しましたが、1月7日には450人と急増し、8日、9日と連続で過去最多を更新し続け、15日の504人が現在のところ一日当たりの新規感染者過去最多となっています。
 
 緊急事態宣言が再発出された1月7日から、木曜日ごとの県内の直近7日間平均感染者数を見てみると、千葉県の発表データによれば、
  7日(木)260.0人
 14日(木)426.4人
 21日(木)451.7人
 28日(木)343.3人
と推移しています。直近7日間平均感染者数のピークは19日(火)の456.4人で、それ以降少しずつ減少傾向にありますが、依然として医療機関のひっ迫が心配される状況が続いています。
 
 1月7日、緊張感に満ちた新学期開始の朝をむかえ、放送で行った始業式では感染防止対策の更なる徹底を呼びかけました。また、次のように問を2問出し、自分たちを取り囲んでいる様々な情報を鵜呑みにしないで疑ってみることが大切であると話しました。
 
 
第1問 世界中の一歳児で、何らかの病気に対する予防接種を受けている子どもはどれくらいいるでしょうか。
     A: 20% B: 50% C: 80%

第2問 世界で、いくらかでも電気が使える人はどれくらいいるでしょうか。
     A: 20% B: 50% C: 80%


正解は2問ともCの80% です。この問は「FACTFULNESS」という本に紹介されていた、世界の真実に関する13問の中の2問です。スウェーデンのハンス・ロスリングさんが2018年に出版した本です。思い込みや先入観にとらわれずに、事実やデータに基づいて世界を正しく見ようという内容です。私たちが日々接している報道や広告などによって、世界の現状が事実よりも悪く悲惨な状況にあると多くの人びとが思い込んでいるというのです。確かに50年前の世界では、今出題したような医療やエネルギーの分野では、発展している国々とそうでない国々とでは大きく二極化していましたが、21世紀の現在、状況は好転しつつあるのに、思い込みから逃れられない人が多いと指摘しているのです。著者は、世界各地の科学者などに、貧困や人口問題、教育、健康、エネルギーなどについて先ほどのように尋ねたところ、第1問の予防接種に関する世界の平均正答率は13%と低く、スウェーデンの21%が最も高く、アメリカでは17%、日本はフランス、ドイツと同じ6%だったそうです。この正答率の低さが、人々が思い込みにとらわれていると著者が主張する根拠となっています。

著者の主張全てに賛同するわけではありませんが、しかし、自分が思い込みや先入観にとらわれているのではないかと疑ってみることが大切です。私たちは多くの情報の中に毎日生活していますが、特にインターネットの普及に伴って、ネット上で自分が得ている情報が、実は自分が興味関心を持っていることに次第に偏ってくるということに気付いていると思います。ネットやテレビなど様々なメディアを通して、知らず知らずに与えられてしまっている情報を鵜呑みにしないこと、難しいことかもしれませんが、疑問を持つこと、批判的に考えることを是非すすめます。

今年は十二支で言う丑年ですが、干支では辛丑(かのとうし)にあたります。辛(かのと)は痛みを伴う幕引きを、丑(うし)は殻を破ろうとする命の息吹を意味するそうです。コロナ禍の痛みはまだ続くかもしれませんが、その幕引きは必ず訪れるはずです。そして命の息吹、希望をもって2021年を踏み出し、全うしたいものです。

 
 
 今月は修学旅行について最終決定をしました。12月に2学年の保護者に依頼していた修学旅行参加承諾の可否を、今月中旬に取りまとめました。3割以上の保護者が不参加の意思表明をしており、更に、緊急事態宣言の再発出と新規感染者数の増加、感染の収束が見通せないことから、生徒の安全と安心を考慮し、今年度の修学旅行を中止することにしました。非常に残念ですが、命に代えることはできません。1月以降に実施を予定していた修学旅行はいずれも中止となったようです。
 
 高大接続改革の一環として初めて実施される大学入学共通テストのうち、第一日程が16日、17日に無事に終了しました。現3年生は昨年度英語4技能検定や記述問題の件で翻弄されましたが、一つの区切りとしての共通テストが無事に終了しました。コロナ禍と入試改革の影響から、本校でも総合型や学校推薦型選抜を希望する生徒が多くなりました。進学と就職を合わせ、進路決定率は12月現在で77.9%と、昨年同時期と比べて8.1ポイント高くなっています。看護・医療系に40名が決定し、昨年度の38名を越えました。また、国家公務員一般職として外務省に内定した生徒もおり、コロナ禍の制約や困難を克服して努力し、素晴らしい成果をあげた生徒がたくさんいます。今後予定されている個別の大学入試については予断を許さない状況ですが、受験生の健康維持と持てる力を安心して発揮できる環境が保障されることを祈り、成果を期待します。
 
 
 令和3年1月
 校長 渡 邉 範 夫

 


14:30