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2019/03/10

卒業式

| by ebihara-y
3/10 2つの卒業式

ひさしぶりの更新になりました。一昨日、穏やかな春空の中、第34回卒業式を迎えました。3年間の教育の力を感じることができた良い式典となりました。昨日は、同じ太田の丘校舎を共有している印旛特別支援学校さくら分校の卒業式が体育館で行われ、出席しました。こちらも、高校生との共生が教育効果として実感できる厳粛かつ心温まる素晴らしい式でした。

以下、卒業式で述べた式辞です。

 

 太田の丘の桜が、日に日に つぼみを膨らませ、今年も春が巡ってまいりました。本日、ここに、たくさんの御来賓、そして保護者の皆様の御臨席をたまわり、盛大に卒業式ができますこと、職員を代表して、心から感謝申し上げます。

 

卒業生の皆さん、卒業、おめでとうございます。

私は、この一年、皆さんの成長を見つめてきました。二学期の始め頃は、このまま卒業して大丈夫なのかと心配する場面もありました。しかし、年の瀬も近くなり、各クラスの黒板に卒業まであと何日」と書かれるようになった頃、朝夕の校門で、皆さんと交わすあいさつから、社会に巣立つ覚悟を感じ、安堵いたしました。

 

皆さんの佐南での生活はいかがだったでしょうか。成長を実感している人。良い思い出ばかりではなく、失敗や後悔を思い返している人もいるでしょう。サバサバした気持ちの人もいるかもしれない。いずれにしても、人生の岐路となる時期、ここで学んだことは、皆さんのこれからの礎となるはずです。

 

本校での三年間の授業は、約二千時間でした。ある国語辞典で、「勉強」の意味を引くと、「そうすることに抵抗を感じながらも、当面の学業や仕事などに身を入れること」と載っているそうです。私たち教員は、大好きな専門教科の授業を通じて、皆さんに人としての在り方、生き方を教えてきました。このことはどうぞ、忘れないでください。

 

今年度、式辞のたびに、私は 昔話をしてきました。今日は、アニメでも有名な一休さんの話をします。

一休和尚がもう臨終という 時のお話です。一休さんは、「もし、仏教が滅びるか、お寺が つぶれるかという一大事が起きたら、この箱を開けなさい」と言って、一つの箱を弟子たちに渡したそうです。

 それから長い歳月が経ったある日、大徳寺の存続にかかる重大な問題が起きました。僧侶たちは和尚の遺言を思い出し、全員が集まって、厳かに箱を 開けました。中に入っていたのは、たった一枚の紙でした。そこには「なるようになる。心配するな。」という一文が書かれてあったそうです。一休和尚は、この箱が開けられる時は、皆が知恵を出し 合い、汗を結集して、全力を尽くした末のことだろうと達観していたのだと思います。

 

最後になりました。保護者の皆様。お子様を、私共、佐倉南高等学校にお預けいただき、ありがとうございました。これまでの御支援感謝申し上げます。お子様方は、地域社会の中で、世のため、人のために働く良き人として、これからも成長していくことでしょう。御多幸を心からお祈り申し上げます。

「成すことをなせ。そうすれば、なるようになる。だから心配いらない。」

こう申し上げ、式辞といたします。

平成三十一年三月八日 千葉県立佐倉南高等学校 校長 篠木 賢正


09:30