9/5(水)
3年生の就職指導講座の最終回があり、夏の企業説明会を経て、9月の就職試験に臨む3年生に激励の挨拶をしました。内容は激励にならなかったけど、卒業して働く人に私なりのエールを送りました。以下、要旨です。
まず、夏休み中指導していただいた先生方、並びに受講した生徒諸君をねぎらいたいと思います。ご苦労様でした。また、今日は激励の挨拶ができること、とてもうれしく感じています。私から、3つほどお話しします。
はじめは身内話です。私にはいとこが15人います。大学に行ったのは私一人だけです。いとこ同士で話をすると、私の序列は一番下になります。なぜなら、自分で稼いで生活できるようになったのが一番遅いからです。先生になっても、校長になっても全然偉くない。働いて、稼いで、家族を養って、税金を払っているが、評価の基準なので、一番長い人が評価されるんです。そんな中で育ちましたので、働く意思を決めている皆さんを目の前にすると、それだけで立派だなとたじろぐ気持ちがあります。皆さんは、これから働いて稼いでいく、今の自分の意思に強い自覚と自信を持って、試験に臨んでください。
私の高校時代のクラスにも就職した人が数人いました。卒業から3年ほどでクラス会を開き、担任の先生を呼んだのですが、その先生は就職した子とばっかり話していました。私たち大学組が、「先生、僕たちの話も聴いてほしい」というと、その先生は、「君たちは学生で、担任がまだいるんだからいいんだ。」と言って、取り合ってはくれませんでした。自分が高校の教員になって、その気持ちがわかりました。あれは、差別でなく、区別です。
皆さんの担任の先生も同じ気持ちでないかな。○○先生は、今年は××に帰っていないよ。担任の先生や進路の先生へ感謝の気持ちを忘れないでください。
私は、挨拶で「希望」という言葉を使います。君たちにも、希望という言葉の使い方を覚えてほしい。似た言葉に、「夢」がある。夢の方は、「スポーツ選手になる」「大金持ちになる」など、具体的です。「希望」は、もう少し広い意味の言葉です。こう使います。「夢」は叶わなかった。でも、ここまで努力してきて実力が付いた。だから、別の道を探して、頑張ってみよう。これが、「希望」です。皆さんには、つまづいたときでも、希望がある人生を歩んでほしい。一人で希望が持てなくなったとき、回りに人がいると助けてくれます。だから、この地域で、この学校で築いた仲間を大切にしてほしいと思います。困ったときは、助けてくれそうな所でうろうろするのも必要です。
最後は、人生論になりましたが、「就職する自分に自覚と自信を持つ」「担任に感謝しなさい」「希望を失うな」ということを、就職試験に向かう君たちへのはなむけの言葉とします。