校長日記 日々雑感

2019年9月の記事一覧

<273>日々雑感(防災訓練について)

 9月は防災月間です。本校では、5限に大地震を想定した防災訓練(地震及び地震による火災発生(二次災害)を想定した避難訓練)を実施しました。
 体育館へ避難する様子を見ましたが、大多数の生徒はおしゃべりすることなく、速やかな移動がなされていました。
 避難完了後の教頭先生(専門は地学)による講評・講話の中で、首都圏直下型地震の発生確率が示されていました。内閣府の発表によりますと、2011年を起点として30年以内の発生確率は70%程度と言われています。この70%程度という数値は低く見積もっており、98%に及ぶと指摘している地震専門家もいるそうです。70%~98%といった数値をどう思いますか。
 地震多発国である日本で暮らしている私たちにとって、被災は宿命的なものです。地震発生は人力ではとめられません。ただし、大地震に対する意識の持ち方、事前準備等によって、減災することは可能です。
 本日の防災訓練を一つの契機として、当事者意識を高め、日ごろからの地震等の自然災害に対する備えについて見直していきましょう。
  

<272>日々雑感(2学期始業式等について)

 本日から2学期の開始です。夏休み中に大きな事故もなく、ほっとしております。
 本校体育館で全校生徒を対象とした始業式、頭髪検査等が行われました。
 式の中で、私は次の2つを柱に置いた話をしました。

1.ちょっとした心配りで他人を喜ばすことを心がけよう
 「笑顔で努力すると結果がでる」といった言葉は、スマイルシンデレラで有名になった女子プロゴルファーの渋野日向子選手の座右の銘だそうです。
 渋野選手は、8月上旬に行われた「ゴルフ全英女子オープン」で初出場で初優勝の快挙をなしとげました。日本選手のメジャー大会制覇は42年ぶりだそうです。
 渋野選手のスマイルがクローズアップされていますが、いつも笑っているわけではありません。プレーを待っているときにはスマイルでファンサービスをしていますが、いざプレーに入った時にはスイッチが入り、きりっとしたまなざしに変わる渋野選手。真剣なまなざしと笑顔のつかいわけが実に素晴らしいですね。
 「他人に喜びを与える。相手に対していい気持ちにさせる。」ための具体的な手立てが渋野選手の場合、笑顔なのですね。
 笑顔をつくるのが苦手な人は「相手に対する言葉かけ」に気を配ってみたらいかがでしょうか。言葉には魂がやどることから「言霊(ことだま)」とも言われています。たとえば、「あなたはどうしようもない」「あなたにはできっこない」といったマイナスイメージの言葉をつかうのではなく、「あなたはたいしたものだ」「あなたならできる(You can do it)」といったプラスイメージの言葉を意識的につかってみたらいかがでしょうか

2.共同体感覚に重きを置いた振る舞いを心がけよう
 「
ラグビーワールドカップ2019」が今月の20日から日本で開催されます。
 ラグビーの魅力とは何でしょうか。私は「チームプレー」を大切にしていることに魅力を感じます。
 ラグビーは15人全員で守って、15人全員で攻めるスポーツです。アメリカンフットボールでは、ディフェンスをする選手とオフェンスをする選手が分かれていますが、ラグビーにはその境界線がありません。
 「
One For All  All For One(一人はみんなのために みんなは一人のために)」、この言葉はラグビーの真髄を端的に集約した言葉といわれています。
 トライは魅力的、華やかでラグビー選手であれば誰もがあこがれるものです。しかし、「自分がおとりになって相手のディフェンスをひきつけ、フリーになった選手にパスを送って、トライを決める。」、これこそがラグビーの醍醐味だと思います。
 生徒一人一人の皆さんが共同体感覚を大切にして、この2学期の学校生活を充実したものにしてください。
「みんなが幸せになるにはどうしたらよいのか」を常に考えてほしいものです。自分さえ幸せになればいいといった利己主義は一時的にうまくいっても長続きしないものです。
「自分も含め、みんなが幸せになるには」といった他人の利益を優先する利他主義を大切にしてください。
 以上、2つのことを中心に実りの多い2学期にしてください。