スーパーサイエンスハイスクール

KISARAZU開拓ラボ(年号に関する数学パズル)

KISARAZU開拓ラボ『年号に関する数学パズル』

 10月19日(土)、KISARAZU開拓ラボ『年号に関する数学パズル』が本校で行われました。当日は1年次9名の生徒が受講しました。

 はじめに、簡単な「寅年覆面算」『1998=ト×ト×ト×トラ×イ』と『2022=ト×トトラ×イ』を解いて,1998=3×3×3×37×2,2022=3×337×2というように、同じ数字2,3,7のみを用いて素因数分解として表すことができる面白さを紹介しました。覆面算においては111=37×3であるように、“37”がAAAという3桁の数をつくる“キーとなる数”1 であることを学びました。次に、循環小数で表し、1999,19999など2×10n-1(nは自然数)の形の中に7の倍数が 7あることを知りました。その次に、「西暦2002年と平成14年のように、西暦◇◇◇◇年が平成○○年で割り切れる年はいくつあるか?」という問題を解きました。1988の約数の個数を求めることで解を導くことができること、答が「無限にある」ではない理由の論理性に納得できた生徒が多かったようです。その次に、2020年木高合格祈念覆面算『2020=きこうにごうかくするぞ』(11個のひらがなの文字と文字の間の10カ所のうちの何カ所かに「+」を入れて計算し、和を2020にする)を解きました。「0から9までの数を1回ずつ使って足した和はいつも9の倍数になる」という性質を紹介し、2020は9で割ると余りが4であることから、2カ所ある「う」は「4」であることをヒントとして与え、正解を得た生徒に解を発表してもらいました。「桁数」や「分割の個数」、「各位の和」などを考えた結果,多くの生徒が正解を発見できました。さらに、この性質を利用して解く『2027=とうきょうかがくだいがくごうかくだ』という覆面算を解きました。2つ以上ある文字が複数個ある覆面算で難問だったので、解を見つけることはできませんでした。その他、「数字のデジタル表示」に関する問題(2005年問題)などいくつかの問題を解きました。また,「7,11,13の倍数の見分け方」を学び、実際に7,11,13の倍数を簡単に作ることができました。今まで知らなかった数字の性質をたくさん知ることができ、多くの生徒が満足感を抱いたように感じました。

 続いて、オリジナル問題を作ることに挑戦しました。年号だけでなく「自分の誕生日や携帯番号でも構わない」こと、「いろいろな数にある性質を発見するだけでも構わない」こととしました。多くの生徒がオリジナル問題を作ることができました。生徒にとって、今まで知らなかった「数の性質」や「数や数学の問題を考える楽しさ」を知り、『独創性(オリジナリティ)』や『考える』ことの大切さを学ぶ機会となりました。


<生徒の感想>
・とても難しかったですが、普段の授業では解かないような問題に挑戦できて面白かったです。あっという間に時間が過ぎました。
・数学に対して苦手意識がありましたが、基本的な知識でも解ける問題が多かったので、数学への興味が湧いてきました。
・今回の講座を少しマニアックにして気づいたときに深く関心が持てるような講座を、今後開講してほしいと思います。