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2020/01/08

校長室より197 優しさについて(ある人との立ち話より)

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 放課後廊下を歩いていたら、ひとりの生徒が声をかけてくれました。

 昨日の始業式での校長の話を聴いていて思ったことがあったと言います。

 校長の話を聞いていると、いつもみんなに優しくしようとしていて、自分のことを後回しにしてみんなのことを一生懸命考えようとしているように感じます。それはとても苦しい大変なことなんじゃないかと思います。つらくなったりストレスがたまったりして、何か物にあたってしまったり、そんなことはないのですか?


 だいたいそんな内容を、丁寧に話してくれました。僕の話をしっかり受け止め、自分の思いを伝えてくれたことが、本当に嬉しくて、できるだけ誠実に僕も自分の思いを伝えました。こんな内容のことを話したと思います。

 僕の話したことや様子を、そんなふうに感じてもらえたならとても嬉しいけれど、僕は自分を犠牲にしてそうしているとは思っていないし、つらいとかストレスとか、少なくとも物にあたるほどには感じてはいないと思います。
 たとえば、僕と誰かの前においしそうな食べ物があって、僕も相手も、それを食べたくて仕方がないとします。争ってでも手に入れてそれを食べるか、相手に譲るか。
 自分が食べたとしたら、おいしいものを食べた満足感と同時に、相手にいやな思いをさせたとか恨まれるかもしれないとか自分は欲望の塊だとか、負の感情が生まれてくるかもしれない。
 相手に譲ったら、食べられなかった残念な気持ちはあるでしょうが、おいしそうに食べる姿を見て嬉しく思うかもしれないし、嫌らしく言えばある種の倒錯した自己満足を感じるかもしれない。
 両方を秤にかけたとき、誰かを押しのけた負の感情とそのために起きる自己嫌悪は僕にはとてもつらくて、単純においしいものを食べられた満足感を上回ってしまうことが多いのです。
 だから、回り道かもしれないけど、結局自分にとって一番いいと思うことをしていると感じられるから、そんなにつらさとかストレスを感じないかもしれないのかもしれません。

 第2に、この学校にいる時には、僕は学校の先生として存在していて、生徒一人一人のことを大切に考えるのは僕の仕事です。
 僕は、少なくとも仕事をしている時には、その仕事に対して全力を傾けたいし、その仕事をする適性も能力も持っていると思いたい。持っていなくても、持つ努力はしたい。極端に言えば持っているふりくらいはしたい。
 みんなに優しくする、みんなのことを考えるのが自分の仕事ならば、プロとしてしっかりその仕事をしたいのです。
 もちろん、仕事をしている人の後ろには、個人としてのその人がいます、それは全く別のものとして切り離すことは難しいと思います。僕自身はどちらかと言えば重なっている部分が多い方かもしれません。
 自動車整備の仕事をしている人が、自動車が好きで寝食を忘れ没頭するように、画家がすべてをなげうって絵を描くことにのめりこむように、僕自身も自分が夢中になれることを仕事にできた幸せな人間だと感じているのは確かです。
 でもやっぱり仕事は仕事だから、息をするように自然にできるわけではないかもしれないけれど、立ち仕事をしている人の足腰が強くなるように、自分の中の何かを長い時間かけて鍛えてきていて、そういう意味のつらさとかストレスをそれなりに消化することができているのかもしれないとも思います。

 付け加えるとすれば、あなたの目に映っている僕は、僕の中のほんの一部で、それも自分なりに「周りの人によく見せたい」「他人にはこんなふうに感じてほしい」と思っている一部です。それとは別に、音楽や芝居を作ることに夢中な僕もいるし、家族と共にいる僕もいるし、親しい仲間と話をしている僕もいます。
 あなたの知らない僕は、物どころか人に当たり散らすあきれるほど嫌な奴かもしれないし、他人のことなんてまるで考えない自己中心的な人間かもしれない(まあ、実際そうだったりもするのですが)。
 でも、それをあなたを含めた生徒や、一緒に働いている仲間に見せたくはないと思っているし、できるだけ見せないための努力を今までもし続けてきたし、今もしているし、これからもすると思います。そういうものなんだと思っています。

 短い時間の立ち話でしたが、僕が話すだけではなく、僕の言葉に対する質問や感想も、しっかりと伝えてくれました。嬉しかった。最後に、お礼を言って別れ、僕は百人一首大会に向かいました。

 一日の中での小さな一コマでしたが、人って、そんなふうに声をかけてもらえることだけで幸せになれるんですね。今年最初の本当に嬉しい出来事だったので、こういう形で紹介させていただきました。

 気持ちを切り替えて、百人一首大会2日目。楽しく参観した後、上位チームに表彰状と副賞を渡し、たどたどしく講評をさせていただきました。大会の様子は、別の場所で紹介いただけると思います。
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17:40 | 投票する | 投票数(9) | トラックバック(0) | 酒井のひとりごと