長期休業の前には、いつも挨拶の話をするので、今回も少しだけ触れたいと思います。毎朝、正門に立って、登校して来る生徒の皆さんを迎えているのですが、実は「おはようございます」と先に挨拶をしてくれる人が少しずつ増えてきています。私もできるだけ挨拶をしてくれた人の数だけ「おはようございます」と挨拶の言葉を返すことにしています。しかし、全員が挨拶をしてくれるというわけではありません。挨拶はコミュニケーションの第一歩、相手と自分の存在を認め合い、互いに尊重していることを示し合う、素晴らしい習慣です。自ら進んで挨拶をするように心がけてください。
さて、皆さん、令和4年も終わりを迎えようとしています。改めて、夏休み明けからの4か月間を振り返ってみると、コロナ禍の中、本当にいろいろなことがありました。
9月には感染拡大の第7波がまだ収まり切らない中、秋桜祭文化の部と体育の部を実施しました。文化祭は、昨年同様、2日とも半日での開催とし、新型コロナウイルス感染防止のための様々な対策を講じての実施となりましたが、今年は、2日目に御家族に来校いただき、参加していただくことができました。準備期間が限られ、多くの制約がありながら、本当にいろいろな工夫を凝らした発表や展示があり、皆さんの発想の豊かさには驚かされました。体育祭は、昨年は午前中だけの日程で2日に分けて開催しましたが、今年は、競技の一部を6月に球技祭として実施するなどして、1日での実施で終日開催としました。今年も皆さんが真剣に競技に取り組む姿に人としての健やかさや豊かさを強く感じました。中でも、応援合戦が特に印象に残りました。校内での感染の拡大がやや心配され、十分な練習の時間が取れない中、3年生の皆さんのリーダーシップの下、どの組も大変素晴らしいパフォーマンスに仕上げられていました。
また、今、思えば、第8波が始まりかけていた時期でもあるのですが、新型コロナウイルス感染症の状況が少し落ち着いていた11月の半ばには、行く先を北陸、大阪方面を中心とする修学旅行を3泊4日で実施しました。一昨年は中止、昨年は2泊3日の県内旅行であったことを思うと、ほぼ正常化した形での実施は感慨無量です。私は、昨年に引き続き、修学旅行団の団長として引率をさせてもらいました。4日間、大きく体調を崩す人もなく、無事に全日程を消化することができたのは、参加した2年生全員が力を合わせて成し遂げた大きな成果だと思います。その土地の「自然や文化などに親しむこと」そして「集団生活の在り方や公衆道徳などについての望ましい体験を積むこと」という修学旅行の目的も十分に果たすことができたと確信しています。
こうして振り返ってみると、学校生活が少しずつ正常化しつつあるのを実感します。コロナ前に戻るというよりも、ウィズ・コロナの時代の新しい生活様式が定着していくことで、当たり前の生活を着実に取り戻して行っていると言えます。そして、それは、皆さん一人一人が新型コロナウイルス感染症拡大防止のために、まさに「至誠」をもって取り組んでくださっているからです。校長として心から感謝したいと思います。
とは言え、一般的にはまだまだ新規感染者数が増加している状況です。冬休みにも、引き続き、適切な換気、マスクの着用、少しでも体調が優れなければ勇気を持って部活動を休む、感染拡大防止への取組をよろしくお願いします。最後に、毎年、この機会にお伝えしていることを述べて終わりにします。年明けに受験を控えている3年生の皆さん、受験生にとっては暮れも正月もないと思いますが、冬休みは、入試本番に向けた最後の追い込みを始める時期でもあります。コロナに限らず、くれぐれも健康に留意して悔いのないように頑張ってください。また、既に進路が決まっている皆さんは、仲間の受験をしっかり支えるために、受験に集中できるような環境づくりに協力をしてください。受験は団体戦です。3年生の皆さん全員の底力を是非見せてほしいと思います。そして、印旛明誠高校は皆さんを全力で支えていきます。
新しい年の初めにまた皆さんの元気な姿を見るのを楽しみにしています。では、よいお年を。